勉強会を開催しました
車椅子エバンジェリストで理学療法士の宇佐見将太先生に車いすの活用事例や、シーティングの基本知識を教えていただきました。
医療や介護に普段から携わっている私たちでも、今までの常識がガラッと変わるような様々な発見がある勉強会でした。
一部ですが学んだことを共有します。
「車いす」と聞いてどんな車いすが頭に浮かんできますか?
おそらくこんなごくごく一般的な車いすが出てきたのではないでしょうか。
街中や病院などでもよく見かけますよね。
この一般的な車いすは身長168㎝、体重60㎏くらいの方に合うサイズで作られているそうです。
ではこの車いすに高齢の方が座ったらどうでしょう?
不良姿勢
小柄な体型、円背、側弯などなどまっすぐに座れない要因は多々あります。
お尻が座面の前の方にスライドし、いわゆる仙骨座りになってしまう方が多いと思います。
このような不良姿勢で長時間の受診や、デイサービスへの通所を行うとどういうことが起こるかというと…
①圧がかかっている局所の痛み、褥瘡
②摂食障害、誤嚥
といったリスクがあり、ご本人のQOLを損なっている可能性があります。
今すぐできるシーティングの基本
座位姿勢をよくするために、今すぐ確認できる3つのポイントです。
①お尻を奥まで座るようにしましょう。 座面の先端と膝の隙間は指2本程度がちょうどいいです。
②耳の穴が肩の真上になるようにしましょう。
③座面の真ん中に座りましょう。 太ももの両サイドの隙間は手のひら1枚分がちょうどいいです。
3つのポイントを実践しようとしても、体型に合わない車いすを使用している場合はうまくできないと思います。
背張りの調整可能なものや、小型のもの、フットレストの調整などで車いすでの座位姿勢が改善し、QOLが少しでも向上するようになるといいですね。
つくしんぼには体を見て車いすの調整ができるリハビリスタッフが複数在籍しています。ご依頼お待ちしています。
スタッフの感想
シーティング勉強会では特に物事の伝え方に強く感銘を受けました。スライドの見せ方や、たとえ話を交えたわかりやすいストーリー、時折参加者を交えたアクションを入れることで飽きさせない工夫があり、楽しみながら聞くことができました。
普通の車いすに座っている姿勢と、シーティングがきちんとできている姿勢は全く違っていることが、実際の動画を見てよく理解できました。何よりも、車いすに座っていなにかやりたいと思えるようになっていたり、QOLが高まっている姿は印象的でした。長時間車いすに座られる方は絶対に車いすの調整が必要だと思った、目からうろこの学びでした。
座り方で飲水のしにくさ、大切さを再確認できました。車いすの前輪の位置(タイヤの向き)での転倒予防は初めて知りました。背もたれの調整は漠然と知ってはいましたが、実際の感想を聞いて重要性を感じました。
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